【終了しました】10/14 政策デザイン勉強会vol.34  非正規職シングル女性の悩みと社会的支援を考える

労働力調査現在、働く女性の57%は非正規雇用。女性の非正規雇用といえば、主婦パートやフリーターを連想される方が多いと思いますが、最近では35歳以上のシングル女性が増えているのです。若年に比べて正社員登用もされにくく、生活・健康の不安や親の介護、孤立などに悩む声が聞こえてきます。
 今回の政策デザイン勉強会では、横浜市男女共同参画センターと共催。同センターが新たな支援事業開発にむけて2015年春に実施した下記ヒアリング調査の監修者・飯島裕子さんと企画担当者・植野ルナさんの報告を聞きます。そのうえで、関心を持つみなさまとともに、横浜という都市からできることはなにか、考える機会にしたいと思います。
なお、横浜市男女共同参画センターでは10月3日から、さらに詳細なニーズを探るため、ウェブアンケートを実施中です。
 対象は、横浜市、大阪市、福岡市の3都市とその周辺で働き、暮らしている35-54歳の該当する女性に、協力を求めています(個人事業主や業務請負などの人も含む。婚姻歴不問。出産の経験のない方)。
▽「非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査」ウェブアンケートはこちらから(10/3~10/25)
https://www5.webcas.net/form05/pub/yokohama/research
▽「非正規で働くシングル女性(35~44歳)のニーズ・課題に関するヒアリング調査」結果概要(2015年3月)
http://www.women.city.yokohama.jp/topics/3467.php
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【イベント概要】
日 時:10月14日(水)19:00~21:00
参加費:500円
場 所:さくらWORKS<関内>(JR関内駅 徒歩5分)横浜市中区相生町3-61
℡ 045-664-9009
共 催:横浜コミュニティデザイン・ラボ、LOCAL GOOD YOKOHAMA、公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会
【進行】
▽政策デザイン勉強会について
(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ理事 宮島真希子)
▽なぜ非正規シングル女性に焦点をあてるのか~今年度調査の目的と今後の展開について
ー横浜市男女共同参画センター 植野ルナさん
【植野ルナさんプロフィール】
公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会職員。2003年に入職以来、男女の人権相談、女性の就労支援事業、調査企画等を担当。2011年度~2013年度、若年無業女性支援事業(ガールズ編しごと準備講座)を担当。執筆に「若年無業女性“ガールズ”の自立支援に取り組んで」(『月刊社会教育』2014年12月発行号)等。
▽非正規シングル女性の実像を追って
調査監修&ノンフィクションライター 飯島裕子さん
【飯島裕子さんプロフィール】
ノンフィクションライター。武蔵大学等非常勤講師。東京生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。大学卒業後、専門紙記者として5年間勤務。雑誌編集を経てフリーランスに。人物インタビュー、ルポルタージュを中心に雑誌、新聞等で取材・執筆を行っている。著書に『ルポ 若者ホームレス』(ちくま新書 2011年)。
▽参加者とのディスカッション
☆終了後、短い交流の時間を設けます。
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■調査企画を担当している植野ルナさんはこの調査について以下のようにコメントしています。
「“就職氷河期”世代の1人として見過ごすことのできないこの問題に取り組んでいます。非正規職で働く壮年シングル女性の51.7%は貧困状態にあるとも指摘され、切実な問題です。
2011年から3年間担当した“ガールズ(しごと準備)講座”にも『40代だけれども参加したい』というシングル女性からの問合せがよくありました。
しごとと暮らしはこれからどうなっていくのでしょうか? 女性たちの困難や希望を拾い上げ、地域ニーズに合った社会的支援をみんなで編み出していければ、と思っています」
■さらに、ヒアリング調査を監修する飯島裕子さんも、以下のようにコメントしています。 (調査報告書から抜粋)。
「35歳から44歳の未婚・<非正規>の女性は43万人(国民生活調査)。これは男女合わせて65万人と言われる若年無業者と比べても少なくない数です。
にもかかわらず、妻でも母でもなく、キャリア女性でもない彼女たちの声はこれまで聴き取られることがありませんでした。
<非正規>という働き方は、自立して生きていくにはあまりにも困難な働き方です。彼女たちの多くは親との同居を余儀なくされているが、同居ゆえにその貧困は見えづらく、“存在しないもの”とされています。
ヒアリング調査からわかった特徴は2点挙げられます。
1つ目は職場でのストレスから心身の不調におちいっていること。“多忙な職場についていかれない、人間関係をうまくできないのは自分のせい”など働くことに自信を持てない人が多いです。
2つ目は社会的に孤立していること。<非正規>という立場ゆえ、職場に居場所がなく、(同僚のような)仲間がいない、さらに同居家族との関係が悪く、家庭内に安心できる場所がない人が多いのです。
しかし、そのような状況に置かれながらも、人とつながりたいという切実な希望を持っていました。どうすればつながれるのか、と模索していました。社会的に支援の施策が打ち出される必要があるのではないでしょうか。」
【参考情報】
▽神奈川新聞 2015/9/30 「非正規シングル女性 “想定外”から支援へ」http://www.kanaloco.jp/sp/article/124766
▽横浜市男女共同参画センターのフェイスブックページ「非正規職シングル女子のしごとと暮らしの研究」https://www.facebook.com/swomenlab (予定)
▽「壮年非正規雇用労働者の研究」独立行政法人労働政策研究・研修機構2014年http://www.jil.go.jp/researcheye/bn/004_140806.html
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<政策デザイン勉強会とは> 様々な主体が、地域の具体的な課題や国内外の情勢を知り、未来の街の姿を広い視野でとらえ、政策決定のプロセスに市民が参加していくための仕組みや仕掛けを考えるための勉強会。横浜コミュニティデザイン・ラボが2012年5月から不定期に開催しています。
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